FXの為替相場レート予想
豪ドル
先週発表された10-12月期豪住宅価格指数や2月雇用統計が市場予想を上回る結果となったことで、一部では豪準備銀行(RBA)が3年債の目標利回りの廃止を検討するのではないかという声が出ている。RBA関係者の発言を聞く限りでは、RBAは賃金上昇とインフレが目標に達するまでは、早急な利回り目標の廃止や変更はないだろう。しかしながら、2月雇用統計では失業率が1月の6.3%から5.8%へ低下し、新規雇用者数が1月の2.95万人増から8.87万人増まで拡大するなど好結果だった。新規雇用も常勤が5.87万人増から8.91万人増まで拡大するなど内容も良く、金融緩和が解除されなくても豪ドルは堅調地合いを維持しそうだ。今週は豪州からは主だった経済指標の発表が予定されていないこともあり、米債利回り、株式市場、コモディティ価格の動向などが豪ドルを動意づけることになるだろう。また、米国と豪州・日本は中国に圧力をかけていることもあり、中国依存度の高い豪州に対する中国の動きも豪ドル相場に影響を与える可能性もある。
南アフリカ・ランド
先週、小売売上高などの経済指標が発表されたが、米連邦公開市場委員会(FOMC)前だったこともあり、ZARの反応が限られた。国内情勢を全く無視した値動きが続いたが、来週はようやく南ア発の要因でZARが動く可能性がある。経済指標では24日に3月消費者物価指数(CPI)、25日に3月生産者物価指数(PPI)が発表される。25日には南ア準備銀行(SARB)が金融政策委員会(MPC)を開く。SARBは3.5%で金利を据え置くと予想されるが、CPIやPPIが弱い結果となった場合には利下げ期待が出てくる可能性もある。また、国営電力会社エスコムが長期に渡り電力の負荷制限を行うことになっただけでなく、デ・ルイター最高経営責任者(CEO)に対する人種差別発言の調査が入るなど、エスコム関連ではネガティブな要素が多く、懸念材料となりそうだ。
為替に関する最新ニュース
19日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は続落し終値は前営業日比234.33ドル安の32627.97ドルとなった。
米連邦準備理事会(FRB)が米銀行の自己資本比率に影響する「補完的レバレッジ比率(SLR)」の特例措置を
延長せず、予定通り3月末で終了すると発表すると、投融資への影響が警戒されて、ゴールドマン・サックスな
ど銀行株が下落した。「米当局はデビットカード決済を巡る反競争的行為の疑いでビザを調査している」と伝わ
り、同社株が6%超下落したことも相場の重しとなった。一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は反発し、同99.07ポイント高の13215.23で取引を終えた。
■クーデターを通して実権を掌握した国軍に対する抗議デモが続くミャンマーで19日、国軍に対する国際的な
圧力が高まる中でも抗議デモが続いた。地元メディアなどによると、中部のアウングバンで警察がデモ隊に向け
て発砲。目撃者はロイターの電話取材に対し「警察はバリケードの撤去を要求したが、これに従わなかったため
発砲した」と述べた。ミャンマー・ナウによると、北東部のロイコーでデモ参加者1人が死亡したほか、ソーシ
ャルメディアへの投稿によると、ヤンゴンで1人が撃たれて死亡した。